サラリーマンがお金持ちになれない訳


会社って誰のもの?

『株主はずるいよな。実際に頑張っているのは俺達で、何もしてないヤツの方が儲かるのは不公平だ。』株主総会を控えての友人の言葉です。お金に色は付いていないので、金額での比較になれば納得できないのでしょう。

従業員の頑張りだけで株価は変わる物では無いですが、業績不振であればそれなりの価格に落ち着いてしまう一面はあります。

会社ってだれも物なのって話ですが、法律上は会社は株主の物と明記されています。『業績が良い場合には株主に還元してください』となっているので社員に還元されないのは当然なのかもしれません。ベースアップであったり一時金としてボーナスの増額はあるとは思いますが、利益の中の一部分でしかありません。

多くの部分は株主に還元されるでしょう。

起業した人は初めから大きな資本を準備出来ないとしても、可能性に投資してくれる人を探します。失敗してしまえは、道づれになってしまう大事なパートナーです。業績が良かった時には投資をしてくれた人に還元するのは当り前と言う事になります。

株式会社であればどこの会社でも同じです。従業員は雇われているだけなので、使い捨てとしての給与しか与えられません。

株式会社の仕組みを分かっていれば単純な話ですが、考える機会が無いので知らないのも無理はありません。海外では当たり前の事として認識されているようですが、日本では投資教育が遅れていると言うか、意図的にしていないのかは不明ですが、知られていないです。

サラリーマンがお金持ちになる為にはどうしたら良いか

我々はどのようにして収入を上げて行けば良いのでしょう。答えは単純で労働時間を増やす以外にありません。

サラリーマンは基本的に時間の切り売りです。月曜日から金曜日までの8時間を提供した見返りに給与としてもらっています。能力や資格の有無の差でもらえる金額の違いはありますが、基本的には時間の切り売りである事に変わりはありません。自分は他人の3倍仕事をしていると主張したとしても、会社の賃金テーブルによってもらえる金額は決まってくるので、賃金が3倍になる事はありません。

サラリーマンが収入を増やそうとした場合には残業しかありません。もしくは他の会社でアルバイトをする方法です。1時間余分に仕事をすれば、1時間分の収入を得る事が出来ます。もっと増やしたいと思えば、2時間、3時間と増やして行くしかありません。

アルバイトでは時間の単価が低いので本業よりも多くの時間を切り売りする必要があります。アルバイトでは賃金待遇が悪いので正社員になりたい所ですが、残念な事に1つの会社でしか正社員になれません。それに加えて、本業に支障が出るような働き方をする事も避けた方が良いでしょう。色々な条件を考えると収入を増やす手段としての選択肢としてはふさわしくないかも知れません。

やはり収入を増やす一番効率の良い方法は残業になると思います。

究極的には、不眠、不休で24時間提供する方法があります。しかしここで頭打ちです。いとも簡単にに上限が見えてしまいます。これは業種を問わず企業規模を問わず同じです。上限は24時間で決まっているので、労働所得として収入を得ている間はお金持ちにはなれません。

提供する時間は増やさずに、能力を上げる事で収入を増やす事は出来ますが、時間がかかります。新たに資格を取るにしても時間が掛かります。資格を取る費用であったり能力を上げる為には時間とお金が掛かるのですが、その割に収入のアップは期待できません。

自分の時間を使わない方法で収入を上げて行く

自分で労働していてはお金持ちになれないと気が付いた人達が起業します。自分の時間の上限が決まってしまいますが、他人の時間を使う事が出来れば収入を増やす可能性があります。2人、3人と他人の時間を使う事が出来れば可能です。

単純に物を作って売るビジネスを考えてみます。自分で労働していた場合には1日1つしか作れないとしても、他人に協力してもらえば、10人であれば10個、100人であれば、100個作る事が出来ます。単純な方程式です。

ただし、ここには問題があって販売網を持たなければならないですし、それよりも先に物を仕入れる為の資本が必要です。在庫を抱える時の為に保管している場所も確保しなければなりません。

だれでも出来る事ではありません。

そこで、投資をする発想が生まれます。投資家であり株主の登場です。販売網の確保であったり、人員確保、付帯する事柄を考えなくとも、可能性に投資する事で利益を出す事を目指します。業績の良さそうな企業に投資すれば良いとなります。先を見通す能力を付けるだけで利益を得る事が出来るようになります。

起業した場合には失敗したからと言って簡単に引き返す事は出来ませんが、投資家の場合には簡単に引き返す事が出来ます。業績の良さそうな企業に乗り換える事が出来ます。

サラリーマンをしながら起業する事は難しいですが投資家になる事は可能です。株主は良いよなぁとかずるいよなぁと言っているだけでは無くて、自分も株主側になれば良いのです。

他の会社であったり、他の業種であっても投資する事が出来ます。

能力を上げる為であったり、新しく資格を取る為に使うはずであった時間やお金を、企業の業績を見極める事に使えば良いのです。ひと昔前では、限られた情報しか得られなかったのですが、ネット環境が整備された現在では誰でも情報が得られるようになっています。

サラリーマンである以上自分の時間を提供し続けなければなりません。自分の時間を提供しないで収入を得る方法でなければお金持ちにはなれません。