好決算なのに株価が下がるのは何故?リスク商品の意味を考えましょう



リスクとは危険と言う意味では無く、『どうなるか分からない可能性』を意味する

一般的な感覚だと、好決算であれば株価上昇、決算が不調であれば株価下落を予想しているのだと思います。

好決算であったにも関わらず株価が下落する事がある事は珍しい事ではありません。

このような場合であれば、好決算を予想して期待で買われていた。そして予測通りだった。予想通りであれば、それ以上の上振れが期待出来ないので、売って決済するので必然的に株価は下落します。当然ですが、予測よりも下回れば『失望売り』で株価は下がります。

俗に言われる『織り込み済み』の状態であったと言えます。

好決算だっにも関わらず、下落しているから『バーゲンセールだぁ』と買いポジションを取ってしまうようでいけません。

下落するには下落する意味があります。結果が確定してから下落する場合は要注意です。

プラスかマイナスかで売買行動を取るのでは無く、期待値との比較をしての売買行動であると理解すべきです。

株式はリスクの大ききい金融商品である事を理解しておかなければなりません。

 

リスクの意味だけで考えれば分かりやすいと思います。

例えば

高層ビルの屋上に立っていたとします。

屋上の真ん中に立っているのであれば、転落のリスクは少ないと思います。

しかしビルの端に立って、下が見えるような位置で、命綱無しで立っていたとします。

足元が滑る可能性もありますし、風で煽られる可能性もあります。単純にめまいがするかも知れません。落ちるリスクは高いですよね。

運悪く、下に落下してしまいました。

中途半端な位置から落ちれば、死んでしまうリスクは残っていますが、高層ビルなので確実に即死です。そして生き返る可能性もありません。

落ちた先は地面なので、地面より下に落ちる可能性はゼロ。即死なので死ぬ可能性もゼロです。

落ちる前はリスクがありますが、落ちてしまえばリスクゼロです。リスクとは危険と言う意味では無く、『どうなるか分からない可能性』と理解すべきです。

初期情報を掴んだ時点でリスクを取り始めている

リスク商品とは、この先は上振れするか下振れするか分からない金融商品に、資金を投入していく行為です。

これから先どうなるのか分からない状態の物がリスク商品であり、結果が出てしまった物はリスク商品とはなりません。

 

分かり易いところで言えば、

リニア新幹線が開通すると舞い上がり、オリンピックが開催されると言って盛り上がるのは自由ですが、それを材料に買いポジションを取るのでは遅すぎます。

その情報が開示された時点で、誰もが知って良い情報であり、そのような事業が実施する事が確定しているので、

『かも知れない』と言う可能性は払拭されています。リスクゼロの状態です。

 

すでに、情報を得られた政治家の先生であったり、恩恵を受けるであろう事業者が先回りして、リスクを取っているはずです。

リニア新幹線で考えれば、

おおよそ、JRの関連企業、半導体の関連企業、ゼネコン各社、予定地周辺の不動産関連の事業はすでに青田買い状態の可能性が予想されます。

裾野の広い事業になる事が想定されるので、2次、3次・・・下請けまで含めて幅広く、物色は完了しているはずです。

政治家の先生は、預貯金のみならず、有価証券、不動産の資産公開が義務づけられている訳ですから、表立ってインサイダー情報を元に売買行動を取る事は、やぶさかでないですが、なにかしらの行動をしていると思います。

動きを察知したファンドなども、大枠でしか分からないでしょうから、幅広く物色しておいて、ハズレは切る。アタリでウハウハの状態を作り上げていると思います。

運用資産が多ければ、たやすい投資行動だったと思います。

恩恵を受けるであろう、企業、自治体から幅広く政治献金として還流されていませんか?こっそり不適切な献金を受けていませんか?

こっそり献金が一部表面化する事もありますが・・・収支報告書の訂正をするだけですから、おいしい商売です。

と・・・庶民は考えているのですが、いかかでしょう。

リスクを取った投資家は事実が確定した時点で売り抜ける

既にだれも知って良い情報であり、確定した情報であるにも関わらず、不勉強の投資家が売買行動をしてくる事は簡単にわかります。

鼻息を荒くして浮かれている投資家に売り渡して、逃げるのが定石です。

天井付近で高値を掴まされた、初心者は開通するまで、開催されるまで、長期投資をする事が利益につながると信じて持ち続けます

情報が発表された時には、すでに食い荒らされた後です。勿論予測した数値の織り込みが足りなければ、上昇する可能性がありますが、おいしい部分だけ頂けばOKでしょう。

誰もが、知りうる情報を元に売買行動を取る事は、この情報化社会においてもいまだに健在の愚かな行動です。

リニアの開業申請が承認すれるか、分からない状態のリスクを取り、
どこの業者が選定されるか、分からない状態のリスクを取り、
どのエリアか分からない状態のリスクを取った人達が、リスクが事実として決定された時に初めて利益を得られます。

どうなるのか決定してから、投資行動を取る人に与えられる利益ではありません。リスクだけ高くてリターンが同じでは誰も投資行動は取りませんよね。

常識のある投資家は、案件が事実に変わった状態、いわゆる決定事項になった時点で、リスクゼロになった事が分かるので愚かな投資行動は取りません。

 

長期投資が大好きなトレーダーに朗報!?です。まだリスクは残っています。

リニアで言えば、

トンネル事業が絡むので、上手く掘り進めずに、時間が必要以上に掛かってしまい、人件費がかさむとか、事業計画が遅れるリスクはあります。

半導体事業も絡むので、原材料の高騰で必要以上に経費が膨らむ可能性もあります。

空売りを仕掛けるチャンスは残っています。リスクを取るとはそういう事です。数年先の事なんて誰も分からないのですから怖いですよね~。

長期投資家は買いのチャンスと思っていますかね?