『津波てんでんこ』を学べばトレーダーとしてスキルアップ出来る


トレードは想定通りに動いたのかどうかを検証する作業が必要

日々トレードのトレードは自動売買のプログラムを走らせているだけですで、リアルタイムのチャートを見てエントリーをしたり、状況を見て利食いポイントを設定したり、損切りのポイントを設定するような事はしていません。検証した結果通りにイグジットポイントを設定しているだけです。

トレード事態はする事がありませんが、新しいアイデアを生み出す為には色々な状況を知る必要がです。ですから、この状況ではこう動くのではないかと言うのを想定する事はしています。結果として想定通りであったり、逆に想定通りでなかったり色々です。

この作業を繰り返す事で想定の幅を広げる作業をしています。この想定の幅の大きい人がトレードのスキルが高い人だと思います。人によって想定の幅は違うので、他の人よりも想定の幅を大きくする作業がトレーダーの仕事です。

想定の幅を広げる作業をせずに、日々のチャートの上下で一喜一憂しているだけでは勝ち組トレーダーになる事は難しいです。一喜一憂せずとも他人の予想であったり想定した事を基準にポジションを取る作業も勝ち組トレーダーになる作業ではありません。自分の頭で考えトライ&エラーをする作業が必須です。

想定した事と実際のチャートを見比べて検討する事がトレーダーとしてのスキルアップの方法です。為替相場で生き残る為にはとにもかくにも検証作業が必要です。

マーケットでは単純に資産が減るだけですが、生命を脅かすような場面に直面する事があります。それは自然災害です。

直近で言えば東日本大震災です。ほぼ絶望的な状況でありながら、犠牲者を出さずに生き残った事で有名になった釜石の奇跡について少し見てみましょう。

 

『津波てんでんこ』を実践した生存率99.8%の『釜石の奇跡』の教訓

『津波てんでんこ』を有名にしたのは、3.11東日本大震災です。防災計画の想定をはるかに超えた地震であったために多くの方が命を落としてしまいました。しかし岩手県の釜石市では生存率99.8%だったと言います。

災害は起きないのがベストであることは間違いありませんが、一定の確率で災害は起こってしまいます。

宮城県沖の地震は30年以内に99%の確率で起こると言われていて、平たく言えば必ず大規模地震が起こると言われていた地震ですが。。。普段から防災意識が高かったかと言うとそうでは無く、徹底した防災教育を8年間続けた結果だと言っていました。

何も準備していないと、いざと言う時に正しい行動を取る事が出来きませんが、徹底して訓練していたのが釜石市の小中学生でした。色々な場面であったり状況に応じて、どのような行動を取るのが良いのか日々訓練していたとの事です。

訓練をしていた結果、平常心では無かったと想像は出来ますが、比較的落ち着いて行動を出来たと言います。

実際の行動から防災意識の教育まで息を飲むような状況が見れる素材なので一見の価値はあります。本当の意味の『津波てんでんこ』を知る事が出来ますし、教材としての位置づけととらえる事が出来ます。

 
 

被災地の調査を続ける中で、常々思い知らされるのは「津波てんでんこ」の教えの正しさだ。てんでんことは各自のこと。海岸で大きな揺れを感じたときは、津波が来るから肉親にもかまわず、各自てんでんばらばらに一刻も早く高台に逃げて、自分の命を守れ-という意味だ。

この教訓に基づき、片田敏孝・群馬大教授(災害社会工学)の指導で津波からの避難訓練を8年間重ねてきた岩手県釜石市内の小中学校では、全児童・生徒計約3千人が即座に避難。生存率99・8%という素晴らしい成果を挙げて「釜石の奇跡」と呼ばれた。

引用  産経ニュース 生存率99・8%「釜石の奇跡」

検証作業は予期せぬ出来事が起きたときにどうするのかを決める作業

今後アベノミクスが加速して上昇トレンドが続くと想定しているとします。アメリカ経済もトランプノミスクとかトランプラリーと言われ経済情勢が明るい見通しがされている事も上昇トレンドが続くと想定している要因でもあります。

バブル景気を超えるような状況にあると言われていますが、実感を伴わない好景気ですから、失望感から逆に暴落するような場面もあるかも知れません。アメリカの経済政策が上手く行っていると言いますが、規制緩和と保護主義が行き過ぎて暴落する可能性もあります。
『結局どっちなんだ』となりますが、『必ず上昇する』とか『必ず下落する』という一方向の考え方をしないというのが重要なポイントです。

相場というのは、上昇するか下降するかのどちらかですから、常に両方の可能性を考えながら、頭の中でシミュレーションをする必要があります。シミュレーションをしていれば、実際に想定と違った場合に行動に移しやすいと言えます。

あらかじめ訓練しておくことで、不測の事態が起こった時に落ち着いて行動する事が出来ます。人間は突発的なことに対して、動揺したり、感情的になったりしてしまいます。しかし、あらかじめ予測の範囲であれば、冷静に対応できるはずです。

この部分がトレードと同じです。不測の事態が起こらないに越したことはありませんが、過去の経験則から一定の確率で予期しない暴落は起こっています。上昇トレンドを形成している最中でも突然の暴落が起こっています。起こってしまうのであれば、『シュミレージョンしておく方が良いでしょう』となります。

訓練であり、シュミレーションを繰り返す事によってどのような状況になったとしても冷静に対応出来るスキルを身に付ける必要があります。

日々の学習の中から、エントリーの最適化、イクジットの最適化をして一貫した売買ルールを作成します。エントリーを厳選し、淡々とイグジットを繰り返す事でリスク管理をする事で利益を淡々と積み上げて行くトレーダーになっていきます。

厳しいトレード環境の中においても利益を積み上げて行く事が本物のトレーダーです。相場で厳しい環境で生き残ったトレーダーと経験値の浅いトレーダーでは想定の範囲が大きく違っていると考えています。

厳しい状況を経験していないトレーダーは、ポジポジ病であったり、大きなポジションを取って、経験値を上げる前に退場してしまう事が多いと言います。シュミレーションはシナリオ作りも含めて考えてる必要があります。戦略であるとか、シナリオ作りです。

右肩上がりの上昇が続き、急騰するような場面では、直近高値を超えた所でポジションを積み増して、リスクを取って行くとかもそうですし、先行して急騰した通貨ペアが調整して局面入りする可能性があるので手仕舞いの準備をする場面もあるでしょう。

実際、相場環境としては、買いポジションが積みあがっている状態なので、ひとたび下落が始まってしまうと少し長めの調整局面になる事が多いです。

前触れも無く、明日から急騰するかもしれませんし、逆に暴落するかも知れません。本当に何があるのか分からないのが為替相場です。

想定した事が実際に起こるかどうかを経験値として蓄積していきます。想定通りの場合もあれば、逆の場合もあると思います。この繰り返しを習慣にしていると色々なデータが蓄積されていきます。そうすると検証作業からは得られなかった直感が磨かれていく感覚を得る事が出来る場合があります。

直感が磨かれていくと、経験値と言うかレベルが上がっていきます。年月が経つほどトレーダーとしてのスキルは上がっていきます。

為替相場で起こる事は全てのトレーダーが同じ条件なのですが、全く違ったチャートに見えるかも知れません。全ては準備次第です。