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ダウ理論は転換点を探すために使うのではない
ダウ理論の優位性を確認する時には、まず基本から考える必要があります。
重要なのは、何を目的にダウ理論を使うのかという事です。多くの場合はトレンドが継続しているかどうかの確認になるはずです。
トレンドが継続しているかどうかの判断は、明確な転換点が現れるまでトレンドは継続するという考え方です。
ダウ理論を語る多く教材が『転換シグナルが出るまでは継続する』のみに焦点を当てて解説してしまっているのが間違いを誘発しているのだと思います。
深く理解しないまま、機能する部分を切り取るので、他の法則を全く無視して説明が進められてしまいます。
多くの場合が実践から得た生きた情報ではなく、教材の劣化コピーなので仕方がありません。
どこがトレンド転換になるのかに目を奪われていて、トレンド継続の確認作業の意識が薄れてしまいます。
結果として、ダマシの存在があるので使える、使えないを判断してしまいがちです。
基本は知らなければ勝てませんが、知っているだけでは勝てません。色々なパターンを含めてしまうと基本が学べないので、典型的なパターンでチャートを解説しているに過ぎません。
ダウ理論の重要な要素としては、トレンドの継続の確認なのですから、左端からトレンドラインを引いていく事です。これを徹底的にやる事です。
教科書通りのパターンになる事は少ない事に気づくでしょう。
トレンドラインを引いていくと、トレンド相場とレンジ相場の概念が自然と身に付きます。トレンドを把握せずに、転換点ばかり探しているようでは、最初の目的から外れてしまいます。
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1つの時間足を見るだけでも、たくさんの情報を得る事が出来ます。
そうするとトレンドラインから外れているけれどもトレンド継続しているパターンも意外に多い事に気づくはずです。
トレンド転換していると見せかけてトレンド継続している場面の事を指します。
トレードで勝つ事を目的にダウ理論を学んでいるはずですが、最初から細部にこだわると遠回りをするだけでなく何をしているのか分からなくなります。
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トレンドラインの傾きの変化を感じながら、出来高の推移の確認をします。
ダウ理論とマルチタイムフレームと環境認識の関係
軸になる時間足を考えると、基本通りのパターンになる事が少ない事が分かります。
そこで、考えていくのが他の時間足との関係(マルチタイムフレーム)であったり、テクニカル指標で情報の補足を考える事になります。
ダウ理論の基本通りに反発を確認して、エントリーしたとします。
トレンド転換するまでは、利益を伸ばせる可能性が高くなったと考えられます。
基本通りなら間違いはありませんし、正しい判断です。
それが勝ちトレードになるのかどうかは分かりません。勝つ場合もありますし、逆に負ける場合もあるでしょう。
反発をしたとしても、上位足の強力な上値抵抗線があった場合には、強烈に跳ね返されます。トレーリングストップで利益を伸ばそうとすれば、あっという間に飛びますし、逆にマイナスになる事もあるでしょう。
反発を確認したとしても、上位足の抵抗線の位置で全く違った結果になります。
マルチタイムフレームの概念が必要なのですが、上位足の抵抗線の影響を大きく受ける条件としては、
上位足の方が資金量の大きなトレーダーが多いのが通常なので、巻き込まれる可能性は高くなります。VWAP(ブイワップ)の考え方が一番しっくり来ると思います。
上位足でトレードする必要があるトレーダーの存在です。
資金量の多いトレーダーは自分の買いでレートを上げてしまい、売りでレートを下げてしまうので、上位足でしかトレード出来ないからです。
ダウ理論とマルチタイムフレームの考え方はセットのように言われますが、このような条件があるので相関関係が高い言われる所以です。
出来高との関係も同じような考え方で差し支えないでしょう。
勝つ事ばかりに目を奪われると、基本的な考え方が出来ていないので、上位足との関係を上手く利用できないので勝てないのだと思います。
マルチタイムフレームを考えるとしても、反発している状態をよく観察する必要があります。
単純に『勝った負けた』で良し悪しを判断するのではなく、どのような推移なのかを見る必要があります。
トレンドを維持していたとしても、値幅が小さくなり、横ばいになり、少しずつ安値を切り上げる・・・
このように観察していくと、マルチタイムフレームとの関係が理解できるはずです。
反発を確認したとしても、上位足の抵抗線の位置を見れば、見送るトレード、早めのイグジットが正解の場合が多い事に気づく事もあるでしょう。
このような時には、レートと出来高の調整が進むまで、激しい攻防がある事が多い事に気づきます。
ダマシの回数を計測するのも1つの方法です。
出来高との関係が理解できますし、レートを見ているたけでも、『ダマシが2回だから、もう1回くれば調整が終わりそうかな?』と感覚でわかるようになります。
上記は例えばの例なので、軸になる時間足、通貨ペアなどのクセがあるので観察する必要があると理解すれば良いでしょう。
このような考え方を知っておくだけでも、ダマシにあったと言って『使える、使えない』と安易に判断する事は少なくなると思いますし、逆に必要以上に上位足のチャートの情報を気にする事はなくなるはずです。
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ダウ理論とテクニカル指標の関係からタイミングを計る
ダウ理論をある程度理解していると考えている自称トレーダーが多いのは問題です。
『トレンドは明確な転換シグナルが出るまでは継続する』だけがダウ理論ではありません。
ひどい物になると『利大損少』『損切貧乏』などと間違った解釈につなげているような暴論すらあります。
このような間違った解釈をすると、解決できない問題ばかりが出てきてしまい、何が問題で何を改善するのかが分からなくなります。
誰でもわかるような断片的な知識で全てを当てはめようとするから悪戦苦闘してしまいます。
理論なので、抽象度の高いトレードをどのように具体的な数値に置き換えるのか、どのように応用していくのかが重要です。
軸になる時間足の状況を把握する・・・環境認識などと言われますが、正確に読み解く事が必要だ考えます。多くの場合は上位足を見る程度の認識しかありません。
まずは大雑把に全体像を把握していく事は大切ですが、その程度の効果しかありません。
下位足までまんべんなく見れば良いのかと言えば・・・これも意味はなく、多くの時間足を見まくったり、チャートをテクニカル指標だらけにしても複雑化させるだけです。
トレンドの状況を把握した後にどの部分を取りに行くのかをテクニカル指標で補足していくのが基本になります。
どの部分を取りに行くのかによって選択するテクニカル指標が決まっていくのですが・・・
口を開けば、『どのテクニカル指標が良いですか?』『パラメータの設定値はいくつが良いですか?』
このような疑問が生じて先に進めなくなってしまい、無駄な時間、無駄な損失を積み重ねる事につながります。
テクニカル指標の使い方や考え方ですらトレーダーによってバラバラであるため、売買が成立している状況を考える必要があるでしょう。
マルチタイムフレームにしてもテクニカル指標にしても、単一で機能するのであればだれでも勝てますが、そのようにはなっていません。
エントリーするまでの過去の値動きを知る事は出来ますが、将来の値動きを予測するために使う事は出来ません。
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このような事を言う人が一向に減りません。
個々のトレードには全く意味がない事に気づかないまま退場していきます。
最大の目的は、一貫したルールでトレードをした場合の統計を取り、それぞれの優位性であり、期待値の算出をするために利用する事です。
レートの推移を見ただけでは何を基準にエントリーとイグジットをすれば良いのかが分からないので、一定の条件でトレードをする事を目的とします。
個々のトレードに意味はありませんが、一定回数のトレードを繰り返すと大数の法則に沿ってある数値に収束していく事が分かります。
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同じテクニカル指標を使っていたとしても、使い方や考え方が違います。
マルチタイムフレーム分析やテクニカル分析を利用して、未来のレートの予測をするは出来ません。